昨日は、「音楽の素材」の一つである【静寂】のお話をしました。

この【静寂】はとても重要なものですが、
いうまでもなく、これだけでは音楽になりません。

音楽を形作るためには “音” そのものが必要ですね。

そこで今日は、その “音” そのもの をクローズアップしていきましょう。

◆音楽で使われる “音” とは?

一口に “音” といっても、自然界には様々なものが存在します。

その中には、音楽の素材になり得るものと
そうではないものがあるんですね。

ひとまず、これらを

  • 楽音
  • 非楽音

の2つに分類しておきましょう。

●楽音とは?

一般的に、音楽に用いられる音全般を【楽音】と呼びます。

どんな音が楽音なのか、定義するのはなかなか難しいですが、
ひとまず、『楽譜(音階)で表すことができる音』と考えておくと
分かりやすいかもしれませんね。

●非楽音とは?

上記の楽音以外の音を指します。

といっても、かなり幅が広くなってしまいますが、
これを『噪音(そうおん)』と呼ぶこともあります。

この噪音というのは、「音程を感じにくい音」を指し、
楽譜(音階)では表しにくい音の一つと言えますね。

ちなみに…

噪音と同じ発音をする言葉に『騒音』がありますね。

これは文字通り “騒がしい音” を指すわけですが
噪音とは別の用法の言葉であり、意味合いも違います。

ただ、音楽に使いにくい音であることは確かですので、
これも非楽音の一つと考えて良いでしょう。

もう一つの非楽音

噪音や騒音以外にも非楽音とされる音があります。

それが『純音』と呼ばれるもので
文字通り、純粋な音を指します。

一般的に、音程を持つ音というのは、声であれ楽器の音であれ
一つの音を鳴らしていても、その中に別の音が含まれているものです。

これを『倍音』と呼ぶんですね。

その倍音が一切含まれない単体の音が『純音』なのですが、
実は、自然界には存在しません。

存在しないということは、音楽に用いることもできないので
必然的に非楽音ということになるわけですね。

なお、純音に近いとされているのが、音叉や時報の音です。

とても澄んだ音ではあるのですが、
これだけで音楽を構成できるかと考えると…

ちょっと退屈にはなりそうですね。

楽音と非楽音の境目

純音は自然界には存在しないので論外としても
噪音については必ずしも非楽音とは言い切れない一面があります。

というのも噪音の中には、物を叩いたときに鳴る
“打撃音” も含まれるのです。

打撃音は当然ながら、打楽器の音に含まれている成分ですから
これを非楽音とするのは変な話ということになりますね。

また今は電子音楽が発達し、サンプラーなどの機器も多用されている時代です。

従来なら使いづらかった音も音程を変えて再生でき
音階すら作ることができるのですから、
これは立派な楽音と呼べるでしょう。

そう考えると、楽音と非楽音の境目は
どんどん曖昧になってきているとも言えます。

しかし…

そこまで含めてしまうと話もややこしくなるので(笑)
明日からは、普通に楽器で鳴らせる音に的を絞って
お話を続けていきましょう。